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	<title>科学映像館 &#187; 科学映画との出会い</title>
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	<description>科学映像館は、原版フィルムから高画質のデジタル化を押し進め保管するとともに、忘れ去られようとしている科学映像をインターネットから配信しています。</description>
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		<title>科学映画との出会い</title>
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		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:45:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

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		<description><![CDATA[これら科学映画と出会い、何を感じ、何を得、そして現在これをどう生かされているか？　各分野でご活躍されている方々に、熱く語っていただいた。 小学校時代、巡回映画会で観た生命誕生で、生命の謎・生命の神秘に触れた感動。生命の生 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>これら科学映画と出会い、何を感じ、何を得、そして現在これをどう生かされているか？　各分野でご活躍されている方々に、熱く語っていただいた。</p>
<p>小学校時代、巡回映画会で観た生命誕生で、生命の謎・生命の神秘に触れた感動。生命の生きた営みの証として「The Bone」を教育に活用。「The Bone」から破骨細胞の研究に取り組んだ一研究者、自分の研究テーマのきっかけとなった「The Bone」と。</p>
<p>科学映画は、それぞれ人々に大きく関わり影響を与えてきたことが熱く書かれている。これが理科離れした今日、これらの科学映画から若い子供たちが、自然の謎・自然の神秘に触れたいとのきっかけになればと。</p>
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		<title>科学映像の「いのち」の輝き&#8221;生命誕生&#8221;</title>
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		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:45:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

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		<description><![CDATA[&#60;&#160;プロフィール&#160;&#62; 矢嶋俊彦（やじま・としひこ） 1942年、長野県生まれ。1944年、新潟大学大学院 修了。現在、北海道医療大学歯学部教授（口腔解剖学）。博士（歯学）。骨・歯などの硬組 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="profile clearfix">
<div class="profile_left">
<p>
<span class="fwb">&lt;&nbsp;プロフィール&nbsp;&gt;</span><br />
<strong>矢嶋俊彦（やじま・としひこ）</strong>
</p>
<p>
1942年、長野県生まれ。1944年、新潟大学大学院<br />
修了。現在、北海道医療大学歯学部教授（口腔解剖学）。博士（歯学）。骨・歯などの硬組織を<br />
電子顕微鏡などによる研究の第一人者。
</p>
</div>
<div class="profile_right">
<p><img alt="北海道医療大学教授・矢嶋俊彦" src="/img/yajima.jpg" width="115" height="137" class="photo" /></p>
<p>
北海道医療大学教授<br />
矢嶋俊彦
</p>
</div>
</div>
<p>
&quot;生命誕生&quot;は「いのち」の輝きを余すところなく語っている映画で、良質の映像が与えてくれる世界は大きく、深いものです。<br />
私の駄文を読まれるより、この映画をまず観られることをお勧めいたします。観られた方には、以下は不要です。
</p>
<p>最近、簡単に人の「いのち」を奪ったり、自らの「いのち」を簡単に絶つ人が多いことに驚き、不安を感じています。それは、私たちが身近なところで素晴らしい「いのちの誕生」や、穏やかで安らかな「死」に直面していないことも大きな要因と思われます。</p>
<p>私は信州の田舎で戦後の物資のない時代に育ちました。農家ではなかったのですが鶏を飼い、産んだ卵を貴重な食材・栄養源としていました。時には雛をかえすこともありました。孵卵開始後、時々電球にすかして卵の中の状態をチェックしました。発生が進行すると胚の部分は赤みをおび、赤い塊（心臓）の拍動するおぼろげな像の記憶があります。</p>
<p>また、発生が進まない卵は無精卵であることも教わりました。白い鶏卵が21日すると、卵の中でピーピー鳴き声がし、ヒヨコが殻を破って飛び出しきます。この「いのち」の誕生は忘れられません。</p>
<p>それから月日がたち、大学3年時（1963年）に&quot;生命誕生&quot;を授業で観ました。生物学を学んでいましたが、私にとりましては記憶と知識を揺れ動かす大きな、大きな波動でした。</p>
<p>映画はまず、鶏卵の卵黄表面にある胚（盤）をはぎとり、器官培養するところから始まります。</p>
<p>胚の細胞が分裂を繰り返し、原条を形成され（ヘンゼン）結節が出現・移動します。30時間を過ぎると、神経管が形成され、その前方には脳（頭）の分化がみられます。神経細胞、筋細胞、上皮細胞、線維芽細胞などの細胞分化が進行します。さらに体節構造が明確なり、心臓が形成され、拍動し始めます。</p>
<p>60時間を過ぎると形成された血管網に血流が小川のように流れます。また、一時的に鰓弓が形成されます。90時間後には、眼の形成、脳の分化発達がミクロの世界で映し出されます。</p>
<p>
これらの発生のマクロ的過程は誰でも記憶の片隅にはあります。<br />
また、生卵を割ったとき、ほんの小さな胚から体が発生し、卵黄は栄養物であることが頭を過ぎることがあります。しかし、ここから「いのち」を意識する人は少ないのでないでしょうか。
</p>
<p>この映画は、単細胞から細胞分裂を繰り返し、細胞が分化し、組織・器官が形成され、心臓が拍動し、血流が流れ、体ができてゆく「生命誕生」を、「最高の技術と映画的表現の天才的駆使により奇跡的完璧さをもって生物学の本質的現象を描き出している（パドヴァ大学科学教育映画大会審査委員会）」のです。</p>
<p>また「個体発生は系統発生を繰り返す」ことを眼のあたりにみせてくれます。この映画では直接示されていませんが「死」は「生」の対極・終極ではなく、その一部として存在していることも示唆されています。</p>
<p>この映像には、生命現象を視覚化する情熱があふれています。そして「いのち」の輝きに満ちています。いま&quot;生命誕生&quot;の画面に切り替えてください!!</p>
]]></content:encoded>
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		<title>映像で捉えた破骨細胞</title>
		<link>https://www.kagakueizo.org/deai/30/</link>
		<comments>https://www.kagakueizo.org/deai/30/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:44:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

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		<description><![CDATA[&#60;&#160;松本歯科大学・総合歯科医学研究所副所長　高橋直之&#160;&#62; 1986年の米国骨代謝学会は、アナハイムにあるディズニーランドホテルで開かれたことで記憶に残る学会であったが、それにもまして忘れら [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>&lt;&nbsp;松本歯科大学・総合歯科医学研究所副所長　高橋直之&nbsp;&gt;</strong></p>
<p>1986年の米国骨代謝学会は、アナハイムにあるディズニーランドホテルで開かれたことで記憶に残る学会であったが、それにもまして忘れられないのは、学会の会場となったホテルの一室で、久米川先生が持参された16mmフィルムに写された破骨細胞を見たことである。私は今も破骨細胞研究に携わっているが、アナハイムで見た映像が破骨細胞研究への傾倒を一段と深めたことは事実である。</p>
<p>当時テキサス大学に留学していた私は、ヒト骨髄細胞培養系で破骨細胞を形成させようという実験を行っていたが、顕微鏡下に観察している細胞が本当に破骨細胞であるか不安であった。アナハイムで見た映像は、マウスの骨髄細胞培養系で形成された破骨細胞が骨を吸収しているとこを見事に映し出していた。この映像が契機となり、帰国後、私はマウスの骨髄細胞培養系を用いた破骨細胞形成実験に取り組んだ。</p>
<p>ヨネ・プロダクションが作成した&quot;The Bone&quot;を見たときも、大いなる衝撃を受けた。&quot;The Bone&quot;を見て、&quot;骨は生きている&quot;ことを実感した。</p>
<p>一方、東京医科歯科大学矯正学教室におられた栗原先生（現・松本歯科大学教授）も、破骨細胞を映像に見事に捉えていた。細い注射針でインターロイキン1（IL-1）を破骨細胞近傍に流すと、破骨細胞は活発に動き出す。私たちは、IL-1は破骨細胞の骨吸収活性を促進することを見出していたが、その映像を見てIL-1は破骨細胞活性化因子であると確信した。</p>
<p>破骨細胞の映像といえば、若くしてお亡くなりになった金久純也先生（朝日大学歯学部）のお仕事を忘れることはできない。</p>
<p>金久先生は、破骨細胞を骨の超薄切片上で培養して、どのように骨を吸収するかをTime-laps映像で捉え、素晴らしい論文を発表された（Bone 9:73-79、1988）。</p>
<p>映像は論文をはるかに凌ぐ説得力をもつが、映像を論文にすることはとても難しいと金久先生から伺っていた。久米川先生や栗原先生も論文投稿を試みたが、あまりにも困難なために論文投稿を断念したとお聞きしている。</p>
<p>最近、破骨細胞に関する興味深い論文が「PloS One」という電子ジャーナルに掲載された（PLoS ONE 2:e179, 2007）。「PloS One」は、読者が批評・討論を自由に書きこめるというオープンアクセス方式の電子ジャーナルで、2006年に発刊された。</p>
<p>その論文には、蛍光で標識されたF-actinを破骨細胞に発現させ、破骨細胞の細胞骨格の変化を見せる映像が添付されていた。20年前アナハイムで見た破骨細胞の映像がそこにあった。当時、映像を掲載できる雑誌が皆無であったことは、誠に残念なことである。</p>
<p>アナログ時代の生命科学の映像をデジタル化して保存しようという科学映像館の試みに、私は大賛成である。学問の進歩に伴って、映像の中の細胞はいつも新しいことを私たちに語ってくれるから。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>吾輩は骨細胞である</title>
		<link>https://www.kagakueizo.org/deai/29/</link>
		<comments>https://www.kagakueizo.org/deai/29/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:43:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kumegawa.xsrv.jp/wordpress/?p=29</guid>
		<description><![CDATA[&#60;&#160;プロフィール&#160;&#62; 松尾哲 福岡県大牟田市生まれ。1978年島根大卒業。 マルホの営業・製造・研究所・開発を経て現在、 青梅市の日本ユニバーサル薬品の品質管理責任者 日本ユニバーサル薬品 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="profile clearfix">
<div class="profile_left">
<p>
<span class="fwb">&lt;&nbsp;プロフィール&nbsp;&gt;</span><br />
<strong>松尾哲</strong>
</p>
<p>
福岡県大牟田市生まれ。1978年島根大卒業。<br />
マルホの営業・製造・研究所・開発を経て現在、<br />
青梅市の日本ユニバーサル薬品の品質管理責任者
</p>
</div>
<div class="profile_right">
<p><img alt="日本ユニバーサル薬品・品質管理責任者・松尾哲" src="/img/matsuo.jpg" width="115" height="129" class="photo" /></p>
<p>
日本ユニバーサル薬品<br />
品質管理責任者<br />
松尾哲
</p>
</div>
</div>
<div class="together2">
<p><img alt="骨細胞" src="/img/bone1.jpg" width="159" height="109" class="photo" /></p>
<p class="caption tac">骨細胞</p>
</div>
<p>吾輩は骨細胞である。またの名を&quot;Osteocyte&quot;ともいう。</p>
<p>どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。何でも骨表面をうろついていたことだけは記憶している。骨基質に埋もれた頃は寂しかった。洞窟のような個室から外に出ることができないと分ったときには閉塞感に悩んだ。</p>
<p>
しかし、その悩みは近隣の住人との会話で次第に癒されていった。<br />
骨細管を通して四方八方の住人の会話を聞いていると、<br />
さながら交響曲を聞いているようである。
</p>
<p>次第に、曲の意味が理解できるようになった。体液中のカルシウムイオン濃度の調節を促すように響くのが主旋律である。メカニカルストレスの重低音を聞き分け、お隣さんと協調しながら美しい石灰化前線を作り出すのも、まだ若手の吾輩の大切な仕事である。かくして吾輩は一人前の骨細胞としての日々を送っていた。</p>
<p>ある日のこと、吾輩の住居にコラゲナーゼ（collagenase）やEDTAが浴びせられ、あっという間に解体され、虚空に放り出された。</p>
<p>「徳は孤ならず、必ず隣あり」を信条にしている吾輩は必死に手を伸ばし、数個の仲間と手を繋ぐことができた。培養 dishの底にへばりついた吾輩を位相差顕微鏡で眺めながら、K教授が「星型の美しい細胞だね」と傍のM研究員に話していた。</p>
<p>そのうち、仲間達とギャップ結合を介して、今後の行く末についての相談が始まったころ、H講師が吾輩の隣の友に注射針を刺し、蛍光物質を注入しているのが見えた。</p>
<p>
すぐに吾輩にもその苦い物資が流れ込んできた。<br />
ACASという装置でその様子が映し出されると、「細胞間コミュニケーション能が確認できたぞ」とH講師が呟いている声が聞こえた。
</p>
<p>こうやって5日程経ったころ、情報交換をしながら助け合ってきた、仲間の群れ（cluster）の周辺部にいた吾輩に変化が現れてきた。星型の整った大人の顔が、次第に丸みを帯びた幼児の顔に変貌してきたのである。そして、どこからか「生めよ、殖えよ、地に満てよ」という声が聞こえてきた。</p>
<p>その声に誘われ、仲間と袂を分かち、広い培養dishの中を遊走してしばらくすると、吾輩の中から新しい生命が分裂してきた。分裂を繰り返すうちに、いつかどこかで経験したことのある気持ちが蘇ってきた。幼いころに呼ばれていた骨芽細胞（osteoblast）という名前をはっきりと思い出した。今まで影を潜めていたアルカリホスファターゼ（ALP）という酵素が産生されてきた。そしてまたまた、段々と友がひしめき合ってきた。ひしめきの密度の高いところには結節（nodule）が形成され、石灰化が起こってきた。その中に埋まり、大人の分別を次第に取り戻した吾輩は呟くのであった。</p>
<p>「吾輩は骨細胞である」。</p>
<p>ヨネプロダクションの制作担当者は、高い技術とあくなき探求心で、以上の内容を科学映画に仕上げてくれた。小生が調整した材料を坂戸から五反田のスタジオまで単車で夜中に運び、撮影した映像である。研究に携わり、材料を提供した小生にとって、この映画の完成は感無量であった。</p>
<p>またこの映画は、ある企業の理解と経済的援助および研究者の指導と協力によって完成した三位一体の作品と聞く。いわばよき時代の最後の作品である。彼らの援助で再びゆっくり時間をかけた科学映画が製作できる時代がくればと願っている。</p>
<p>最後に、小林さんの多く作品のナレーションを担当された城達也氏は、この作品完成後、若くしてなくなられた。いわば城氏の遺作となった。ご冥福をお祈りしたい。</p>
<p>
<span class="fwb">【追記】</span><br />
科学映画「OSTEOCYTE」を観たのだが、分離骨細胞同士がギャップ結合を介して必死に繋がろうとする映像に感銘を受けた。そして、不意に、幼き日に川で溺れている私を父が、それこそ懸命に潜って救い上げてくれたときのことが思い出された。「神は細部（ディテール）に宿る」という言葉があるが、ミクロの世界の生命現象の真剣さ、必死さには人間の心の根底を揺さぶるものが含まれているようである。
</p>
<p>亡き父の声は風なり桜散る　愚風</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>銀幕の中の細胞たち</title>
		<link>https://www.kagakueizo.org/deai/28/</link>
		<comments>https://www.kagakueizo.org/deai/28/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:42:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kumegawa.xsrv.jp/wordpress/?p=28</guid>
		<description><![CDATA[&#60;&#160;プロフィール&#160;&#62; 田畑純（たばた・じゅん） 1961年4月、東京に生まれ北九州市で育つ。 九州大学理学部卒、広島大学大学院にて博士 （学術） 1992年、大阪大学助手 （歯学部口腔解剖 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="profile clearfix">
<div class="profile_left">
<p>
<span class="fwb">&lt;&nbsp;プロフィール&nbsp;&gt;</span><br />
<strong>田畑純（たばた・じゅん）</strong>
</p>
<p>
1961年4月、東京に生まれ北九州市で育つ。<br />
九州大学理学部卒、広島大学大学院にて博士<br />
（学術）<br />
1992年、大阪大学助手<br />
（歯学部口腔解剖学第1講座）<br />
2001年、鹿児島大学助教授<br />
（歯学部口腔解剖学I講座）<br />
2007年、東京医科歯科大学准教授<br />
（硬組織構造生物学分野）現在に至る。
</p>
</div>
<div class="profile_right">
<p><img alt="東京医科歯科大学准教授・田畑純" src="/img/tabata.jpg" width="115" height="137" class="photo" /></p>
<p>
東京医科歯科大学<br />
准教授　田畑純
</p>
</div>
</div>
<p>もう20年ほども前、広島大学がまだ広島市の千田町にあった（私は大学院生だった）頃の話である。近くにある&quot;サロンシネマ&quot;という映画館<span class="attention">（※1）</span>で過ごす時間が、私にとって特上の楽しみだった。</p>
<p>この映画館は、客席が大きなソファになっており、コーヒーなどを置く小さなテーブルまであって、特別に居心地が良かったからである。そして、次々と上映される名画や、フィルムマラソンやロシア映画祭、スペイン映画祭などの企画がとても良かった。月刊の小さな映画情報誌も配ってくれていて、これも良かった。映画の本当に好きな人々で運営されている映画館であることがいろいろなところで感じられた。それで、映画がどんどん好きになって、いつの間にか、回数券を買って通うほどになっていた。常連の方も多く、年配の方が楽しそうに映画を見ていたり、何度も同じ映画を見ていたり、近くの喫茶店&quot;ルーエぶらじる&quot;<span class="attention">（※2）</span>で映画のあとの余韻を楽しんでいたりする。「ああ、映画っていいなぁ」と思うことしばしであった。</p>
<p>久米川先生とヨネプロさんが作られた「骨の映画」は、大阪大学にいた15年ほど前（私は助手だった）、初めて見せていただいた。久米川先生は、年に1回、東京から特別講義に来られるのであるが、その時に16mmフィルムを必ず持って来られる。それは直径が30cmほどのオープン・リールに巻いてあって、それをさらに堅牢なケースに入れ、平たい紐帯で十字に締めてあった。</p>
<p>原版は35mmフィルムだが、携帯できるように16mmフィルムに複写したものだとお聞きしたが、それでも結構な大きさと重さだったと思う。このフィルムケースを渡されると、私たちは年に一度、この時のためだけにあるといってもよい16mm 映写機を講義室に据え、フィルムを慎重にセットし、入念に試写を行って準備を整える。特別講義が始まって、先生の指示があると遮光カーテンを閉め、映画を始める。久米川映画館の開館である。</p>
<p>
最初に見たのは&quot;The Bone II&quot;（1986年作品）であったと思う。<br />
骨芽細胞や破骨細胞が銀幕の中で活発に動いている。普通ならば動いては見えない細胞も、数秒～数分おきに顕微鏡で定点撮影したものを時間圧縮して映画にすると、活発に動いているように見えてくる。
</p>
<p>こうした映像は、NHKの教育番組などで今ではごく当たり前のように出てくるけれど、当時はいろいろな技術的な壁があって、よくこんな映像を撮れたものだと本当に驚いた。顕微鏡と培養装置を組み合わせることは容易ではなく、温度を維持すること、フォーカスを合わせ続けること、結露を防ぐこと、明るさを確保することなどを考えると、いったいどんな工夫をしたのか当時の自分には全く想像ができなかった。</p>
<p>無論、目的の細胞をどうやって調整し、どうやって培養するのかという大問題もある。これらを久米川先生とヨネプロさんは克服し、映像化していた。まさに衝撃的であった。学術的な価値は計り知れないと思った。</p>
<p>「骨の映画」を見ていると、骨の中の細胞たち、つまり、骨芽細胞や破骨細胞がどのように動いているのか、本当はどんな形をしているのか、どんな風にお互いにコンタクトしているのか、などが手に取るようにわかる。まるで雑踏の中でいろいろな人々の風貌や所作を観察しているような錯覚、交差点を行き交う人々の一瞬のやりとりを観察しているような錯覚にとらわれる。</p>
<p>
そして、この映画にはもう1つの良さがあった。<br />
カメラアングルが絶妙で、ナレーターや音楽などが素晴らしく、<br />
まさに「映画」として完成されている点である。
</p>
<p>私見であるが、やはり「映画」は映画館で見たい。大きなスクリーンを真っ暗な闇の中で見ること、大きな音で聞くこと、これらによって自分が映像の中に取り込まれる。映像の隅々から飛び込んでくるさまざまな情報が五感を刺激する。新しいイメージが湧き、新しい感情が湧いてくる。居心地のよい映画館だとこれらの喜びがさらに増す。</p>
<p>骨の映画も、映画館でじっくりと見たい。銀幕の中の細胞たちをじっくりと見ることができれば、細胞たちも私も至福であろうと思う。</p>
<p>
<span class="attention">（※1）</span>サロンシネマは今でも健在。姉妹館までできている。HPは<a href="http://www.saloncinema-cinetwin.jp/" target="_blank">こちら</a><br />
<span class="attention">（※2）</span>ぶらじるも健在。紹介文は<a href="http://www.chugoku-np.co.jp/gourmet/031113.html" target="_blank">こちら</a></p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>「The Bone」&amp;「The Bone II」との出会い</title>
		<link>https://www.kagakueizo.org/deai/27/</link>
		<comments>https://www.kagakueizo.org/deai/27/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:41:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kumegawa.xsrv.jp/wordpress/?p=27</guid>
		<description><![CDATA[&#60;&#160;プロフィール&#160;&#62; 羽毛田慈之 1956年3月生まれ、長野県出身。 北海道大学大学院理学研究科博士課程中退。 1983年、城西歯科大学（現明海大学歯学部） 助手として就職。2002年、久 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="profile clearfix">
<div class="profile_left">
<p>
<span class="fwb">&lt;&nbsp;プロフィール&nbsp;&gt;</span><br />
<strong>羽毛田慈之</strong>
</p>
<p>
1956年3月生まれ、長野県出身。<br />
北海道大学大学院理学研究科博士課程中退。<br />
1983年、城西歯科大学（現明海大学歯学部）<br />
助手として就職。2002年、久米川正好教授の<br />
後を引き継いで、明海大学歯学部口腔解剖学<br />
第一講座の教授に就任、現在に至る。
</p>
</div>
<div class="profile_right">
<p><img alt="明海大学歯学部教授・羽毛田慈之" src="/img/hakeda.jpg" width="115" height="125" class="photo" /></p>
<p>
明海大学歯学部教授<br />
羽毛田慈之
</p>
</div>
</div>
<p>
久米川先生らが「科学映像館を支える会」を設立されるとのこと。<br />
そこで改めて「The Bone」&amp;「The Bone II」を見直してみました。初めて私が「The Bone」を観たのは、私が久米川先生の教室に就職して間もない時でありました。
</p>
<p>それまで、北の片田舎でバクテリア相手に研究をしてきた身には骨のことはチンプンカンプン。「The Bone」を観ても久米川先生の手前「すごいですね」というくらいであったかと思います。私の凡才故でありましょう。</p>
<p>しかし、幾度となく観ていくと、その迫力その美しさに圧倒され始め、私の骨の研究が進むにつれて、映像の中に数多くのまだ未知の真理が解き明かされるのを密かに待っているのが、徐々に見え始めました。そして「The Bone II」ではその撮影現場をつぶさに見る機会を得ることができました。</p>
<p>すでにご高齢になられていた監督の小林米作さんをはじめ、若いスタッフが昼夜と惜しまず、ひたすら顕微鏡とカメラに格闘している姿はまさに野戦での兵士そのものでありました。その執念こそがあの迫力、あの美を生むのだと実感しました。</p>
<p>今でも久米川先生と小林さんとのやりとりを語った言葉を思い出します。「押し付けがましい科学映像は良くない。あるがままを淡々と、しかも粘り強く写し出した科学映像こそ美しい。その映像の中から何を感じ取るかは科学者次第だ」と。</p>
<div class="deai1">
<p><img alt="BONE II" src="/img/bone2.jpg" width="125" height="96" class="photo" /></p>
<p class="caption">BONE II</p>
</div>
<p>現在、骨の研究は凄まじい勢いで分子レベルで解明が進んでおります。しかし、改めて「The Bone」&amp;「The Bone II」を観てみると、それら解明された多くの事柄は今から20年余前に作られた「The Bone」&amp;「The Bone II」の中にすでに折り込まれているのです。</p>
<p>
映像フィルムは、年月とともに劣化して行きます。<br />
文化遺産とも言える数多くの科学映像は、今失われる危機にあります。<br />
これらの科学映像フィルムをデジタル化し、永遠に残すことは我々の責務と言えるでしょう。そして、多くの科学映像は遺産ではなく、今でも現役であることを忘れてはいけないことなのです。</p>
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		<title>小林さんと科学映画</title>
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		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:39:40 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

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		<description><![CDATA[科学映像館理事長 久米川正好 小林さんとは十数年のお付き合いがありました。その間、撮影の合間で本当にいろいろなことを伺い、教わりました。科学映画について、研究について、教育について、戦争についてなどなどです。 私にとって [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="together1">
<p><img alt="科学映像館理事長・久米川正好" src="/img/kumegawa.jpg" width="115" height="148" class="photo" /></p>
<p class="caption">
科学映像館理事長<br />
久米川正好
</p>
</div>
<p>小林さんとは十数年のお付き合いがありました。その間、撮影の合間で本当にいろいろなことを伺い、教わりました。科学映画について、研究について、教育について、戦争についてなどなどです。</p>
<p class="bb">私にとっては、公的にも私的にもかけがえのない方でした。ここでは小林さんの映画制作、小林映画ワールドについて赴くままにお話します。勝手なことを書き、失礼な内容となるかもしれませんが、お許しください。</p>
<p><strong>&lt;&nbsp;とにかく科学映画を撮りたい&nbsp;&gt;</strong></p>
<p>小林さんは、とにかく科学映画を製作したいと。機会あるごとに話されていました。明らかになった内容の映像化、教育映画の制作も、大変価値のある仕事です。しかし、小林さんはこれだけは不満でした。自然の謎に迫り、その奥に潜んでいる真理に迫る映像の制作を常に考えていたのです。すなわち、映画の制作は研究そのものでした。</p>
<p>研究より映像化は時に大変なこともありました。新しい発見があっても、映像化できなければ意味がないわけですから。骨の三部作の撮影では、その壁にはばまれ、半年間、1カットの映像も撮れないことがありました。骨が形成されていても、形成の速度が遅くて動きがなければ映像にならないわけです。</p>
<p>従って、映像が撮れたときの感動は、また計り知れないものもありました。しかも生の素材の映像化ですから、想定外の情報が映像に刻まれていることもありました。またこの映像は、観る人によって受け取り方は異なります。映像は観るごとに、視点と関心によって、新しい情報、新しい発見があります。生きた教材ですね。</p>
<p>私たちは、骨3部作の第1作「The Bone」で、初めて骨の生きた営みに触れ、破骨細胞の起源は？　形成は？　の疑問が投げかけられました。また破骨細胞の吸収時における骨細胞の運命？　吸収後の破骨細胞の運命？　私たちに与えられた新たな謎であり、研究課題でした。</p>
<p>次いで「The Bone II」の撮影が始まりました。その対象は当然、破骨細胞です。この多核細胞は単核細胞の癒合によることが、映像によって明らかになり、その起源は血液幹細胞由来であることも、世界で始めて明らかにできたのでした。</p>
<p>破骨細胞の撮影で予期せぬこともありました。私たちは先人の結果から、破骨細胞の形成には、ラットまたはヒヒの骨髄細胞にビタミンDを加えて多核細胞を得ていました。2、3週間の時間を要していたのです。当然、私たちもラットを撮影に使いました。</p>
<p>ところが、動物舎にたまたまラットの子供がいなくて、マウスを使った。なんと3日後には立派な多核細胞が。マウスとラットは同じゲッシ類ですが、進化の過程でみられる微妙な差がもたらした結果です。</p>
<p class="bb">今、世界中どこの研究室でも、なんの疑問もなく破骨細胞の研究にはマウスが使われていると思います。これを見逃さなかった制作者たちの洞察力に感嘆、感謝。</p>
<p><strong>&lt;&nbsp;脚本も、音楽も、テロップも、ナレーションも表に出ない映画&nbsp;&gt;</strong></p>
<p>映画の制作を依頼された時、通常は今回の映画のテーマについて関係者から説明があり、脚本が見せられますよね。そして長時間にわたって打ち合わせが行われます。しかし、小林さんの場合、脚本を見たことも、見せてもらったこともありません。</p>
<p>今度の映画は濡れですね。これはOSTEOCYTEの映画を作った時の一言です。しかし、これも相手によったのかもしれません。実に日本的ですよね。</p>
<p>確かに脚本があると、失敗が少なく効率的に平均的な作品ができあがると思います。しかし、彼の作品では内容を予想できないことが多く、試写でどんな映像が見せられ、どんなストーリーに仕上がっているのか毎回楽しみでした。</p>
<p>撮影現場での小林さん、とにかく根気よく観察を続けます。声をかけることもできない雰囲気でしたね。何日も何日もカメラを回すことなく、観察を続けていました。焦点を絞り、カメラを回す決断。どこで養われたのでしょうか。そして視野にごみ一個あっても取り直し、構図とか視野の美しさを非常に大切にされていました。できあがった映像は美しくまた説得力がありましたね。フィルムの時代ですから、現像しなくては小林さんと言えども結果は分かりません。スタッフの苦労は大変なことでした。</p>
<p>
映像にナレーション、音楽、テロップがあると邪魔ではないですか？<br />
でも、ここにテロップがあると、分かりやすいですけどね。<br />
とは、小林さんと映画を編集する時、いつもやり取りされる会話でした。
</p>
<p>映像の観方、興味、関心、それぞれの人、立場によって違いますよね。その時、余計なナレーション、テロップなどは、制作者の考えを押し付け、観る人を縛り、観察能力を妨げるのではと？</p>
<p>
小学生から、専門家まで多種多様の人が映画を観た結果、それぞれの結論があっていいのですよね。また時には何も得られなくてもいいのでは。<br />
観察し、考え、それぞれの結論を導き出すことが大切なんですと。<br />
本当に小林さんの作品には、映像中のテロップも少なく、音楽も極度に抑えられていると思いませんか？
</p>
<p>
唐突ですが、小林さんの映画論、最近の騒がしい教育論に重なりませんか？　詰め込みだとか、ゆとり教育だとか。<br />
小林さんであればどんな教育論を展開されるのでしょうね。
</p>
<p>小林さんは素人でありながら、2人の子供さんを世界的な音楽家に育てられ、また多くの科学映画を制作し、幾多の映画制作者を立派に育成されたのですから。小林さんの話を2度と聞く機会がないのは大変残念です。</p>
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		<title>「生命誕生」を見て考えたこと</title>
		<link>https://www.kagakueizo.org/deai/25/</link>
		<comments>https://www.kagakueizo.org/deai/25/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:39:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kumegawa.xsrv.jp/wordpress/?p=25</guid>
		<description><![CDATA[&#60;&#160;プロフィール&#160;&#62; 田隈泰信（たくま・たいしん） 1951年、北海道夕張市生まれ。 1974年、北海道大学理学部生物学科卒業。 元北海道医療大学歯学部口腔生化学講座教授、理学 博士。研究 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="profile clearfix">
<div class="profile_left">
<p>
<span class="fwb">&lt;&nbsp;プロフィール&nbsp;&gt;</span><br />
<strong>田隈泰信（たくま・たいしん）</strong>
</p>
<p>
1951年、北海道夕張市生まれ。<br />
1974年、北海道大学理学部生物学科卒業。<br />
元北海道医療大学歯学部口腔生化学講座教授、理学<br />
博士。研究は唾液腺細胞と骨の細胞の分泌機構。<br />
メカニカルストレスとATP分泌に、<br />
興味を持っています。
</p>
</div>
<div class="profile_right">
<p><img alt="元北海道医療大学歯学部生化学講座教授・田隈泰信" src="/img/takuma.jpg" width="115" height="110" class="photo" /></p>
<p>
元北海道医療大学歯学部<br />
生化学講座教授<br />
田隈泰信
</p>
</div>
</div>
<p>「生命誕生」は、受精卵が心臓を中心とした循環系を獲得するまで、細胞の動きだけを追い、映像化したものである。</p>
<p>限界に挑んだ妥協のない映像が全てを語り尽くし、言葉による説明を必要としない。背後に流れる音楽のせいかもしれないが、強いコントラストと重厚な彩色は、正倉院御物に描かれた文様を見ているような、荘厳な印象を与える。
<p>「生命誕生」は米作さんが撮影した科学映画の最高傑作というばかりでなく、細胞映画の最高峰の1つであろう。制作当時をリアルタイムに経験された諸先輩にはもう一度じっくりご覧いただき、はじめて見た時の驚きやその当時の発生学の状況を語っていただきたい。</p>
<p>一方、今隆盛を極めている分子レベルでの発生生物学にこれから取り組もうとする学生諸君には、自然科学と映像芸術の接点に触れることで、高い研究目標の設定につながることを期待したい。</p>
<p>横道にそれるが「生命誕生」は1963年、東京オリンピックの前年に制作されている。市川崑監督の「東京オリンピック」は、極めて芸術性の高い記録映画であった。クローズアップと高速度撮影によって、アスリートの緊張感は見るものを切なくするほどに伝わってきた。その影響があまりにも大きかったせいで、テレビのスポーツ中継や歌番組から全体像が失われ、映るのは選手と歌手の顔ばかりという状況が続いた。今でも不自然、不必要なクローズアップが多すぎる。</p>
<p>科学映像館が設立され、高画質の科学映画を、ネット上でいつでも自由に見られる時代が到来した。国民の聴視料で運営されているNHKアーカイブスにも、貴重な科学映像が沢山保存されているはずだが、まだ自由に見ることはできない。版権その他の障害を乗り越えて非営利目的で使用する場合には、学術的な映像データベースに自由にアクセスできる日が1日も早く来ることを願っている。</p>
<p>原っぱでガキ大将と遊ばないと社会性が身に付かないのではないかと危惧されながら大都会で育った子供たちも、すでに立派な中年である。ファミコンで育った子供たちも社会に出て活躍している。ネットの科学映像を自由に見て育つ子供たちから、どんな素晴らしい発想が生まれるか期待したい。</p>
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		</item>
		<item>
		<title>映画「OSTEOCYTE」から学んだこと</title>
		<link>https://www.kagakueizo.org/deai/24/</link>
		<comments>https://www.kagakueizo.org/deai/24/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 03:38:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator>mino</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学映画との出会い]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kumegawa.xsrv.jp/wordpress/?p=24</guid>
		<description><![CDATA[岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 顎顔面口腔矯正学分野 准教授　上岡寛 骨細胞は周囲を堅い骨に囲まれた細胞である。普通に考えると、そんな難しい位置に好んで存在する細胞を生きた姿で見ようとも思わないし、窮屈な空間にいて、 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<div class="together1">
<p><img alt="岡山大学大学院医歯薬学総合研究科顎顔面口腔矯正学分野准教授・上岡寛" src="/img/kamioka.jpg" width="115" height="154" class="photo" /></p>
<p class="caption">
岡山大学大学院<br />
医歯薬学総合研究科<br />
顎顔面口腔矯正学分野<br />
准教授　上岡寛
</p>
</div>
<p>骨細胞は周囲を堅い骨に囲まれた細胞である。普通に考えると、そんな難しい位置に好んで存在する細胞を生きた姿で見ようとも思わないし、窮屈な空間にいて、動きも少ないだろう細胞を、ましてや映画の主人公にしてみようなんて思いもしないはずだ。しかし、映画は作られた。</p>
<p>私が大学院3年生のときに、そんな現場に巡り会うことができた。当時の久米川教室は、まさにそれまで光の当たらなかった骨の奥深くに位置する細胞に科学者たちの目の輝きを導くための熱論、試行を絶えず繰り返す真っただ中にあった。</p>
<p>
かくして、骨細胞は生きたまま取り出された。<br />
そして、映画の主人公としての切符を手に入れたのであった。
</p>
<p>骨細胞は、小林米作という名監督にも恵まれた。自分のありのままの姿を映し出してくれることを望んだ。そしてその真理は、映画を見る者にゆだねられた。映画「OSEOCYTE」の完成であった。</p>
<p>私は、この映画から数々のことを学んだ。 最初に、見えないだろうと思わず、見てみようと興味を抱くことである。</p>
<p>実際に動きこそ少ないが、この映画の中では、骨細胞が骨の中で生きたままネットワークを形成していることが捉えられている。この映画の作製の機会となったのは、先に述べた骨細胞の単離にあるが、私はこの映像を見て、生きた骨の中での現象に興味を抱くようになった。</p>
<p>
次に、見るための努力をしなければならないということだ。<br />
1秒の映画にどれだけの時間が込められているか、感じるようになった。その中には、撮影に関わるものの時間すべてが集約されていると感じるようになった。それは、構想であり、準備であり、忍耐であり、そして失敗を許容することである。
</p>
<p>最後に、精度の高いものへの欲求である。科学的な真実は、人知を越えたところにあるものだが、得られた画像、動画からは、誰しもが共有できる事実を提供できる。そのためにも、科学者が共有できるより精度の高い、写真、映像を求めていく姿勢であり、欲求を持たなければならない。以上のことを、この映画は私に教えてくれた。</p>
<p>ありがとう、映画「OSTEOCYTE」。</p>
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