春になったら

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社会東京シネマ新社

作品概要

企画・製作:スタジオ・ハン・アナ・ナフ
2004年 カラー 9分32秒

この作品は、第2次チェチェン戦争のおぞましい体験と痛烈な平和への願いを描いた、チェチェン難民の子どもたちの絵をスキャナーで取り込み、その画像データをパソコンソフト「フラッシュ」により動画化したものである。

チェチェンの首都、グローズヌイは北コーカサス随一の美しい町だった。そこにはささやかだけど、幸せな人びとの暮らしがあった。しかし戦争が始まり爆弾が降り注ぎ、恐ろしい殺し合いが始まった。

身内の死に人びとは悲しみ、戦火に追われて人びとは逃げまどう。地下壕に逃げ込んだ子どもは母親に聞く。「いつ戦争は終わるの?」と。母親の答えは「春になったら」。そこで子どもは、春になったら来るであろう平和な日々を夢見た。

チェチェンでは人口の実に1/4にあたる25万人が殺され、ほぼ同数が難民化した。子どもの犠牲者は4万人、加えて大量の子どもが孤児や身障者になった。

作者は16歳の少年、ティムール・オズダミール。こんな作品ができあがったのは、その背後に母である「子どもの物語にあらず」を作った女性ジャーナリスト、ザーラ・イマーエワがいるからだ。

ティムールはこの作品完成に先立ち、母とともに人権団体アムネスティ・インターナショナルの招きで講演のため来日し、その縁で新潟の有志の招きで再来日、2004年以来新潟で暮らし、CG制作を学んでいる。

アニメという分野にもパーソナル・コンピュータの普及により、これまでの障壁がなくなり多くの人びとが参入できるようになった。それは何も日本だけではない。

この作品が作られたのは、アゼルバイジャンであるが、南の隣国イランでは意欲的な絵本作家たちが、自らの絵をスキャンして素晴らしい作品を作っている。こうした世界があることを、この作品を通じてご覧いただきたい。

日本では、チェチェンの子どもたち日本委員会(JCCC=現在は準備会)が、チェチェンの子どもたちへの医療支援、文化支援に取り組んでいる。

スタッフ

作者:ティムール・オズダミール
監督:ザ―ラ・イマーエワ
編集:サミール・ケリモグル
制作:エルミラ・サメードワ
音声:ファティマ・バトゥカエワ
台詞:ウマル・アリーエフ
日本語版制作:岡田一男

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