日本の音風景100選から 岐阜・愛知編5話

関連ページ

教育自然東京シネマ新社

作品概要

制作:東京シネマ新社 企画:日本ビクター 1998年
カラー 49分45秒

(1)吉田川の川遊び 
(2)卯建の町の水琴窟   11:30~
(3)長良川の鵜飼     22:02~
(4)東山植物園の野鳥   31:50~
(5)伊良湖恋路が浜の潮騒 41:56~

(1)吉田川の川遊び

撮影場所岐阜県八幡町

町の東、標高354メートルの八幡山山頂に白亜の郡上八幡城がそびえる。南に吉田川、西に小駄良川を擁した要害の地だ。幾重にもめぐらされた石垣が今でも残る。隣町の大和町にある古今伝授の里も、歌好きなら寄ってみたい。
 
夜を徹して踊る郡上踊りで名高い八幡町は、中央に清流吉田川が流れる山紫水明の町である。付近の子どもたちは、夏の間、この吉田川で泳いだり、12メートルもの高さのある新橋から飛び降りたりなど、思う存分、水とたわむれている。

川遊びをする子どもたちの歓声、橋から高飛び込みで飛び降りる前の静寂、気合いを入れる掛け声、飛び降りたときの水音など、すべてが八幡町の夏の風物詩である。

八幡町は清流吉田川、小駄良川ぞいの湧水「宗祗水」、町中を流れる鯉の泳ぐ用水など、水と人の共生の町である。その町の子どもたちが、自然に水と親しんでいる姿は、実に心なごむ故郷風景である。それらの水音と歓声はまことに貴重な音風景だ。
(残したい日本の音風景100選から)

(2)卯建の町の水琴窟 11:30~

卯建とは、昔からよく使われている言葉、「うだつがあがらない」の語源となったものである。江戸時代に防火の目的でつくられ、その後は建物の装飾としての意味合いがこめられてきた。

古い町並みに、江戸時代中期に建てられた商家「旧今井家」は、当時庄屋を勤める一方、和紙問屋として栄えた。その奥座敷から眺める庭園の一角にあるのが、水琴窟だ。

水琴窟は、庭師により考案されたものである。茶室の入り口や手洗いの入口横下に、底に小さな穴をあけたカメを逆さにして埋め、水がカメのなかに落ちると、中で反響して琴に似た静かな澄んだ音を響かせるので、水琴窟といわれる。侘び寂の極地ともいうべき、日本庭園の最高傑作だ。
(残したい日本の音風景100選から)

(3)長良川の鵜飼 22:02~

長良川の鵜飼は、毎年5月11日に行われる『鵜飼開き』に始まり、10月15日まで、中秋の名月と増水時を除く毎夜行われる岐阜の夏の風物詩です。

その歴史は古く、1300年もの歴史をもち、日本書紀や古事記にも記されています。 鵜飼の始まりは、水鳥の魚を獲る本能を利用して魚を捕る「漁」として行われてきました。

夏の夜の長良川にたいまつの火を灯して浮かび上がる舟。

伝統衣装に身を包んだ鵜匠が舟と鵜を自在に操り鮎を捕る幻想的な姿は、まさに生きた芸術です。 その美しさは、あの織田信長や、徳川家康、松尾芭蕉などからも絶賛され、時の権力者からの保護を受けて、現代まで守り抜かれてきた伝統文化なのです。

(4)東山植物園の野鳥 31:50~

東山植物園は、広さ27ヘクタールの丘陵地にあり、その6割以上を自然林が占めている。

園内には、東海地方の樹木を集めた「東海の森」や、万葉集の植物を植栽して歌碑や歌看板などを設置した「万葉の散歩道」など、趣向を凝らした見本園が、広い園内を飽きさせない。

とくに也有園、奥池、合掌造りの家、日本庭園等を配置している和風庭園地区は、池や渓流、湿地など水辺環境もよく、植物はもちろん野鳥や水生小動物など、さまざまな生物が生息している。なかでも野鳥は60種以上が確認され、よい野鳥観察の場となっている。

都心にありながら、都会の喧噪から離れて、静かな自然風景とともに聞く野鳥たちの声はまた格別だ。

(5)伊良湖恋路が浜の潮騒 41:56~

渥美半島の先端、伊良湖岬は、三河湾国定公園内にある。「恋路ヶ浜」のほかにも、「日出の石門」「伊良湖灯台」など、景勝地が多い。

「恋路ヶ浜」という名前は、許されぬ恋の道行きに力尽きた男女がこの浜で貝になったという伝説からきている。島崎藤村の『椰子の実』の詩(名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ…)の舞台で、沖合には三島由起夫の小説『潮騒』で描かれた神島が浮かぶ。

このように、歴史とロマンあふれる詩情豊かな恋路ヶ浜で聞く潮騒は、ときには荒々しく雄大に、ときにはやさしく叙情的に打ち寄せ、常春の岬のBGMとして、訪れる人々の心に響きわたっている出典はこちら。

ページの先頭へ戻る